会社員が副業を始めるときの選び方・始め方・続け方を、手順に沿ってまとめています。

Choosing

副業の選び方

会社員の副業の選び方を5つの基準で考える

目次
  1. 基準1:使える時間を先に数える
  2. 基準2:元手と初期費用の幅を知る
  3. 基準3:本業との距離を測る
  4. 基準4:続けやすさを現実的に見る
  5. 基準5:収入の形を見分ける
  6. 5つの基準を使った比べ方の手順
  7. 選ぶときにやりがちな失敗
  8. 次にやること

会社員が副業を選ぶなら、「使える時間」「元手」「本業との距離」「続けやすさ」「収入の形」の5つで候補を比べるのが近道です。流行っているかどうかや、他人の収入額から選ぶと、始めてから「思っていたのと違う」となりやすくなります。

ここでは5つの基準を順に見ていきます。紙に候補を3つほど書き出して、基準ごとに丸をつけながら読むと使いやすいはずです。

基準1:使える時間を先に数える

最初に確かめたいのは、1週間のうち副業に回せる時間です。平日の夜に30分、土曜の午前に2時間といった具合に、実際に空いている枠を書き出します。「たぶん週10時間くらいは取れる」という感覚だけで決めると、本業が忙しい週にあっさり崩れます。

時間が細切れなら、30分単位で区切れる作業が向いています。たとえば記事の下書き、商品の出品、データ入力などです。逆に、1回のまとまった打ち合わせや撮影が必要な副業は、枠が合わないと続きません。

候補の仕事が「何時間ぶっ続けで必要か」「相手の返信を待つ時間がどれくらいあるか」を調べておくと、始めてから困りにくくなります。募集ページや経験者の発信を読むと、おおよその拘束感はつかめます。

基準2:元手と初期費用の幅を知る

副業には、パソコンがあれば始められるものと、仕入れや機材が要るものがあります。始める前に、最悪の場合いくらまで失ってよいかを決めておくと安心です。この金額を決めずに始めると、少しずつ追加の出費が増えて、やめどきが分からなくなります。

初期費用が大きい副業ほど、回収に時間がかかります。最初の1つ目は、手持ちの道具で始められるものを選ぶと、合わなかったときの傷が浅く済みます。

仕入れが必要な物販などを選ぶときは、売れ残りが出る前提で資金を考えてください。売れる前に在庫が手元に残る期間があること、送料や手数料が引かれることも、計算に入れておく必要があります。

基準3:本業との距離を測る

本業と同じ分野の副業は、知識を活かしやすい反面、会社の規則に触れやすい面があります。競合する事業や、会社の情報を使う仕事は、避けるのが基本です。同業他社から報酬を受けるような形は、特に注意が要ります。

反対に、本業とまったく違う分野は、規則上の心配は少ない一方、ゼロから学ぶ時間がかかります。どちらが自分に合うかは、学ぶ余力があるか、新しい分野に触れること自体が楽しいかで決まります。

会社の就業規則で副業の扱いがどうなっているかは、始める前に確認しておきたい点です。許可制なのか届出制なのか、禁止なのかで、選べる副業の幅が変わります。詳しくは、就業規則の確認を扱った別の記事も参考にしてください。

基準4:続けやすさを現実的に見る

副業は、始めるより続けるほうが難しいものです。続けやすい副業には、いくつか共通点があります。

  • 作業の手順が決まっていて、迷う時間が少ない
  • 成果が数字や完成品で見えて、手応えを感じやすい
  • 疲れている日は短く、元気な日は長くと、量を調整できる

逆に、納期が厳しく、相手の都合に合わせる必要が大きいものは、本業が忙しい時期に崩れやすくなります。自分の生活のリズムに合うかを、具体的な1週間に当てはめて想像してみてください。

また、仕事そのものが好きかどうかも見逃せません。報酬が小さい最初の数か月は、作業が苦にならないことが続ける力になります。

基準5:収入の形を見分ける

収入には、働いた時間に応じて入るものと、作ったものが売れるたびに入るものがあります。前者は始めてすぐに収入が出やすく、後者は軌道に乗るまで時間がかかります。

どちらが良いという話ではなく、自分が何を優先するかです。早く少額でも収入を得たいなら時間に応じた形、数か月かけて資産を作りたいなら積み上げる形が向いています。両方を組み合わせて、手を動かす副業で生活の足しを作りつつ、空いた時間で積み上げ型を育てる人もいます。

収入額は、どの副業でも人によって大きく変わります。インターネットで見かける金額はうまくいった一部の例であることが多いので、目安として鵜呑みにしないことが大切です。

5つの基準を使った比べ方の手順

基準が分かっても、頭の中だけで比べると結局は印象で決めてしまいます。紙かスプレッドシートに、縦に候補、横に5つの基準を並べた表を作ってください。マスに書くのは「丸」「三角」「バツ」の3種類だけで十分です。

バツが1つでもついた候補は、いったん保留にします。特に「使える時間」と「本業との距離」のバツは、後から努力で埋めにくい項目です。三角が多い候補は、三角の理由を一言ずつ書き添えておくと、後で見直すときに判断しやすくなります。

候補が2つ残ったら、次の質問を自分に投げてみてください。「1か月試して合わなかったとき、納得してやめられるのはどちらか」。損失の小さい方、後悔の少ない方を先に試すのが現実的です。

比べる作業は一度きりではありません。3か月ほど続けたら、同じ表をもう一度作り直します。生活が変われば、使える時間も、元手の余裕も変わるからです。最初に選んだ副業が合わなくなっていたとしても、それは失敗ではなく、自分の条件が変わったというだけの話です。定期的に表を見直す習慣をつけておくと、次の一手を早く決められます。

選ぶときにやりがちな失敗

よくあるのは、収入額の大きさだけで選んでしまうことです。報酬が高い仕事は、求められるスキルや責任も大きいのが普通です。いまの自分にそのスキルがあるのか、身につけるのにどれくらいかかるのかを無視すると、最初の壁で止まってしまいます。

次に多いのが、同時に3つも4つも手を出すことです。時間が分散して、どれも成果が出る前に疲れてしまいます。最初は1つに絞り、軌道に乗ってから広げるほうが、結果として早く進みます。

さらに、周りの人が始めたからという理由で選ぶ人もいます。友人の話は参考になりますが、その人の空き時間や得意分野は自分とは違います。話を聞いたあと、「自分の条件ならどうか」に置き換えて考え直すひと手間をかけてください。

最後に、始める前に「何のために副業をするのか」を決めていないケースです。生活費の補填なのか、将来の独立の準備なのか、新しい経験なのかで、向いている副業は変わります。目的がはっきりすると、5つの基準のどれを重く見るかも自然に決まります。

次にやること

今週中にできることを3つに絞ります。

  1. 平日と週末の空き時間を書き出す
  2. 候補を3つ選び、5つの基準で丸と三角をつける
  3. 勤務先の就業規則で副業の項目を読む

3つ目が済めば、選んだ候補が現実的かどうか、かなりはっきりしてきます。候補が決まったら、小さく試すところから始めてください。いきなり退路を断つような買い物や契約をせず、1か月だけ試す気持ちで十分です。試した1か月で、時間、費用、気持ちの3つが想定とどれだけずれたかを記録しておくと、次の判断が楽になります。