会社員が副業を始めるときの選び方・始め方・続け方を、手順に沿ってまとめています。

Tax Basics

確定申告の基本

副業の確定申告をe-Taxで出す流れ

目次
  1. e-Taxを使うメリット
  2. 事前に用意するもの
  3. 副業の収入と経費を整理する
  4. 申告書の作成の流れ
  5. 住民税などの項目を確認する
  6. 送信後の確認
  7. 次にやること

副業の確定申告は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で書類を作り、e-Tax(電子申告)で送信すれば、自宅から提出できます。準備する書類と道具、入力の流れ、提出後の確認までを、手順を追って説明します。制度や画面は変わることがあるため、実際の操作は国税庁の最新の案内に従ってください。

紙の申告書を手書きで作る場合は、計算を自分で行い、書き間違いに気づきにくい面があります。電子申告なら、入力した数字をもとに自動で計算されるため、基本的な計算ミスは避けられます。初めて申告する人ほど、メリットを感じやすい方法です。

e-Taxを使うメリット

e-Taxを使うと、税務署に出向かずに、自宅や外出先から申告できます。期間中の混雑や待ち時間を避けられる点が、大きな利点です。

また、青色申告で65万円の特別控除を受けるための要件のひとつに、e-Taxによる申告が含まれています。控除を目指す人にとっては、使う意味がさらに大きくなります。

還付がある場合は、郵送や窓口での申告に比べて、処理が早く進む傾向があるとされています。入力の途中で自動計算されるため、計算ミスも減らせます。

ID・パスワード方式を使う場合は、税務署で本人確認を受けて、IDとパスワードを発行してもらう必要があります。発行までに時間がかかるので、申告期間が近づいてからでは間に合わないことがあります。早めに準備を進めてください。

会社から源泉徴収票を受け取る時期は、年末から1月ごろです。副業先からも給与を受け取っている場合は、副業先の源泉徴収票も忘れずにそろえます。紛失したときは、再発行を依頼してください。

事前に用意するもの

申告の前に、次のものをそろえておきます。

  • 本人確認の方法(マイナンバーカードと対応するスマートフォン、またはIDとパスワード方式)
  • 源泉徴収票(本業の会社から受け取ったもの)
  • 副業の収入と経費の記録(集計した一覧)
  • 控除の証明書(医療費の領収書、保険料控除証明書など)
  • 還付金を受け取る口座の情報

マイナンバーカードを使う方法が、手続きの簡単さでは主流になっています。スマートフォンで読み取る場合は、対応機種かを事前に確認してください。カードの暗証番号も忘れないようにします。

収入と経費の集計には、前の記事で紹介した記録の方法が役立ちます。月ごとに整理してあれば、年間の合計を出すだけで済みます。記録がない場合は、通帳や明細から、時間をかけてさかのぼって集計します。

副業の収入と経費を整理する

入力の前に、副業の収入と経費を集計します。収入は、年間の合計額と、取引先ごとの内訳を、一覧にまとめておくと便利です。

経費は、種類ごとに分けて合計します。通信費、消耗品費、旅費交通費、手数料など、科目ごとの合計が分かれば、入力がスムーズです。

収入から経費を引いて、副業の所得を算出します。事業所得か雑所得かによって、入力する画面が変わるため、自分がどちらに当たるかも確認しておきましょう。分類の考え方は、別の記事で説明しています。

入力の途中で、画面の案内に迷ったら、作成コーナーのヘルプや、国税庁のチャットボットを使う方法があります。電話相談や、税務署の相談窓口、自治体が開く申告相談会も利用できます。分からないまま進めず、確認しながら進めてください。

申告書の作成の流れ

国税庁のウェブサイトから、確定申告書等作成コーナーにアクセスします。画面の案内に従って、「作成開始」を選び、提出方法として「e-Tax」を選びます。

次に、本人確認の方法を選び、ログインします。マイナンバーカード方式なら、スマートフォンでカードを読み取ります。

その後、収入の種類を選んで入力します。給与は、源泉徴収票の内容を転記します。副業の収入は、事業所得か雑所得の画面で、収入金額と必要経費を入力します。控除の項目を入力すると、税額が自動で計算されます。

入力した内容は、途中で保存できます。一度に最後まで終わらせなくても、休みながら進めて問題ありません。ただし、保存したデータには保存期間があるので、期間内に再開してください。

住民税などの項目を確認する

入力の終盤で、住民税や事業税に関する項目が表示されます。副業の所得にかかる住民税の納付方法を、「自分で納付」にするかなどを選ぶ欄があります。

この欄は、会社に知られたくない場合に気にする人が多い項目です。ただし、自治体によって取り扱いが異なるため、事前に自治体へ確認した内容に従って選んでください。

還付金がある場合は、口座情報を入力します。納付が必要な場合は、納付方法(口座振替、クレジットカード、コンビニなど)を選びます。

送信後に間違いに気づいたら、訂正の手続きができます。申告期限内なら、再度申告書を作成して送信すれば、訂正した内容が有効になります。期限後の場合は、更正の請求や修正申告という手続きになるため、税務署に相談してください。

送信後の確認

入力が終わったら、内容を確認して、送信します。送信が完了すると、受付結果が表示されます。受付番号や、受付日時が分かる画面を、印刷または保存しておいてください。

送信した申告書の控えも、PDFで保存します。後日、手続きが必要になったときの証拠になります。

還付がある場合は、数週間程度で指定した口座に入金されることが一般的ですが、時期は混み具合で変わります。納付がある場合は、期限までに忘れず納めます。納付が遅れると、延滞税がかかることがあります。

e-Taxの画面や制度は、年ごとに少しずつ変わります。昨年の記憶だけに頼らず、毎年、最新の案内を確認する習慣をつけてください。初めての申告は不安が大きいものですが、画面の案内に沿って進めれば、思ったより短い時間で終えられます。

スマートフォンだけで申告を完結できる仕組みもあります。パソコンを持っていない人でも、マイナンバーカードに対応したスマートフォンがあれば、申告書の作成から送信まで進められます。自分の環境に合う方法を選んでください。

補足として、制度の内容は変わることがあるため、実際の手続きの前に公的機関の最新の案内を確認する習慣をつけてください。不安があるときは、窓口に問い合わせれば、丁寧に教えてもらえます。

次にやること

まず、本人確認の方法を決め、必要な機器やカードがそろっているかを確認してください。マイナンバーカードの暗証番号を忘れている場合は、市区町村の窓口で再設定の手続きが必要になるため、早めに準備します。

次に、副業の収入と経費を集計し、所得を算出します。申告期間の前に、作成コーナーで試しに入力して流れをつかんでおくと、本番で慌てずに済みます。