会社員が副業を始めるときの選び方・始め方・続け方を、手順に沿ってまとめています。

Preparation

始める前の準備

会社への副業届の書き方と書く項目

目次
  1. 届出の前に確認しておくこと
  2. 副業の内容の書き方
  3. 時間と場所の書き方
  4. 報酬と本業への影響の書き方
  5. 書くときに避けたい表現
  6. 提出後の流れと、変更があったとき
  7. 次にやること

会社への副業届は、「副業の内容」「従事する時間」「場所」「報酬の形」「本業に支障が出ないこと」の5項目を、簡潔かつ具体的に書くのが基本です。書式が会社から配られている場合は、それに従います。ここでは、各項目の書き方の考え方を整理します。

書式がなく、自由に書く場合でも、同じ5項目を押さえれば、会社が知りたい情報はほぼ伝わります。実際の文言は、自社の規則や担当者の案内に合わせて調整してください。

届出の前に確認しておくこと

最初に、自社の就業規則で、副業が届出制なのか、許可制なのかを確かめます。届出制は、提出すれば足りるのに対し、許可制は、会社の判断を待つ必要があります。この違いによって、提出の時期や、書き方の丁寧さが変わります。

次に、提出先と提出期限を確認します。人事部や総務部の担当者宛てなのか、直属の上司を通すのか、会社の決まりはさまざまです。副業を始める何日前までに出すのかも、規則に書かれていることがあります。

書式の入手先も把握しておきます。社内のポータルサイトにある場合もあれば、担当者に依頼してもらう場合もあります。書式がなければ、担当者に「どのような形で提出すればよいか」を聞いてください。

届出の段階で内容が固まっていない場合は、現時点で決まっている範囲を書き、決まっていない部分は「検討中」と正直に記すのも一つの方法です。後から変更が生じたら、変更届を出す流れで対応できます。曖昧なまま無理に書くより、事実どおりに記すほうが信頼されます。

副業の内容の書き方

副業の内容は、第三者が読んでも何をするのかが分かるように、具体的に書きます。「ウェブ関連の仕事」のような曖昧な書き方では、会社が判断しにくくなります。

たとえば「個人事業主として、ウェブ記事の執筆を請け負う」「週末にフリマアプリで、自作のハンドメイド雑貨を販売する」といった具合に、行為と形態を明らかにします。

取引先や依頼元の名前を書く欄がある場合は、分かる範囲で記入します。複数の依頼元から受ける場合は、代表的なものを書き、その他は「複数」と記すことで足りることもあります。会社の様式に従ってください。

時間の数字は、最大の見込みで書くのが無難です。実際には少なく済んだとしても、多めに書いておけば、届出の内容を超える心配がありません。繁忙期に増える可能性があるなら、その旨を一言添えておくと、後で説明がつきます。

時間と場所の書き方

従事する時間は、曜日と時間帯、1週間あたりの合計時間を示します。「平日の夜2時間、土曜に4時間、週あたり合計10時間程度」といった書き方です。

本業の勤務時間と重ならないことが分かるように、本業の終業後や休日であることを明記します。具体的な数字を入れると、会社も安心しやすくなります。

場所は、自宅で行うのか、外部の場所で行うのかを書きます。「自宅で自分のパソコンを使用して作業する」と明記しておけば、会社の備品を使わないことも伝わります。時間も場所も、実際の予定とずれないように、無理のない範囲で記入してください。

副業の収入が給与に比べて小さいうちは、金額の記載を求められないことが多いものです。ただ、会社によっては、一定額を超えたら再届出を求める決まりがあります。自社の基準を、規則や案内で確認しておいてください。

報酬と本業への影響の書き方

報酬の形については、成果物ごとの報酬なのか、時給なのか、固定の月額なのかを書きます。具体的な金額の記載を求められない場合は、形だけを書けば足ります。求められた場合は、見込みの範囲を記入します。

本業への影響については、「本業の業務時間外に行い、業務に支障が出ないよう体調管理に努める」と書きます。副業が理由で本業の成果が落ちないという姿勢を、はっきり示します。

さらに、守秘義務や競業の観点にも触れておくと丁寧です。「本業で知り得た情報は使用しない」「本業と競合する事業ではない」と一文ずつ添えるだけで、会社が気にする点に先回りできます。

書き終えたら、提出前に一度、声に出して読んでみてください。誤字や分かりにくい箇所に気づけます。家族や信頼できる人に読んでもらい、第三者の目で見直してもらうのも有効です。

書くときに避けたい表現

届出書では、事実と異なることを書かないことが何よりも大切です。時間を少なく書いたり、内容を曖昧にしたりすると、あとで食い違いが明らかになったときに、信頼を損ねます。

また、大げさな表現も避けます。「大きな収入が見込めます」「将来は独立を考えています」といった、不要な情報を書く必要はありません。会社が確認したいのは、規則に沿っているかどうかです。

感情的な言い回しや、会社への要望も、届出書には向きません。納得できない点がある場合は、書面とは別の場で、担当者に相談してください。

書式の記入例が会社から示されている場合は、それをなぞるのが最も安全です。記入例と同じ粒度で書けば、担当者が確認しやすく、差し戻しも少なくなります。自分で工夫して書くより、会社の標準に合わせる意識を持ってください。

提出後の流れと、変更があったとき

提出後は、会社から受理の連絡や、許可の通知が届きます。許可制の場合は、結果が出るまで副業を始めずに待ちます。結果の通知は、書面やメールで受け取り、保管しておきます。

会社から追加の質問や条件が付くこともあります。たとえば、働く時間の上限や、定期的な報告を求められる場合です。条件を理解して、守れる範囲で受け入れます。

副業の内容や時間が大きく変わったときは、あらためて届出が必要な場合があります。規則を確認し、変更があれば早めに申し出てください。届出の控えは、いつでも見返せるように、自分の手元にも残しておきます。

届出が通ったあとも、会社との関係は続きます。本業の成果をきちんと保ち、周囲への配慮を怠らないことが、副業を続けやすい環境を維持する土台です。届出は、手続きを終えて終わりではなく、会社と信頼関係を築くための最初の一歩と考えましょう。

届出の書式にない項目でも、会社に伝えておいたほうがよいと思う事柄があれば、別紙にまとめて添えることができます。たとえば、繁忙期の対応や、緊急時の連絡方法などです。

次にやること

まず、書式の有無と提出先を確認するため、社内のポータルか人事の窓口を調べてください。書式がなければ、自由に書くための下書きを、上の5項目に沿って作ります。

下書きが完成したら、実際の予定と照らし合わせて、数字や内容にずれがないかを確認します。そのうえで提出し、受理の連絡を待ちましょう。提出前に不安があれば、人事の担当者に、一般的な書き方を相談してみるのもよい方法です。